印材

木印の代名詞、柘。

木印と言えば柘。柘と言えば木印。櫛やかんざし、身近なところでは耳かきなどにも用いられ、木目が緻密で美しく彫りやすく、比較的安価なため非常に重宝されている印材です。柘の中でも、最高級の国産のツゲ原木作られたものが「本柘」で、木材系の中でも極めて硬く、繊細な彫刻に向いており、丁寧に扱えば永くお使いいただけます。
近年では非常に貴重品となり輸入材の“あかね”が“柘”の代用品として広く扱われています。

ツゲは植物性の印材として古くから使われてきたもので、見た目にも美しいものですが、象牙や黒水牛に比べ汚れやすく、磨耗や破損の度合いが多いのも確かです。永年使用するものや使用頻度の高い重要印には不向きです。

黒水牛

漆黒のにくいやつ、黒水牛。

そのコストパフォーマンス、そしてクオリティの高さによって牙角系の素材では昔から最も一般的に好まれている印材です。耐久性に優れ、朱肉との相性も非常によくその漆黒の醸し出す重量感や引き締まった姿によって、捺印後の印影の朱色がさらに際立ちます。

黒水牛の欠点としては、乾燥に弱く、ひび割れなどを起こしやすいので、角の中心部で採った「芯持ち材」を使用することが望ましいと言われています。水牛の角は中心部になるほど緻密で丈夫になっていきます。


牛角【色】(オランダ水牛)

2本と同じものがない繊細な縞柄が魅力!

艶のある独特の美しい飴色と「ふ」と呼ばれる模様、不思議な質感、1本1本が違った表情を見せる美しい印材です。オランダの植民地であったタイ産の水牛の角を使用していたことからオランダ水牛と呼ばれていますが、現在では主にオーストラリア産の水牛の角が使われています。黒水牛同様、耐久性や押印性に優れていますが、乾燥に弱いため、芯持ち材料を使います。

オランダ水牛の角はそれぞれに違う模様なので、他の印材はもちろん、他のオランダ水牛とも区別がつきやすく「自分だけの模様」として最も愛着が湧く印材かもしれません。女性の方にとても人気です。

象牙に次ぐ上質な美しさが特徴の好印材 牛角【 白 】
別名「白水牛」と呼ばれ、オーストラリア原産。水牛の中で特に硬質で粘り、耐久性、朱肉付きに優れ印影の美しさは象牙に次ぐ好印材です。

飴色の上質な美しさが特徴で多様な色合いと上品な雰囲気を持った高級印材ですので、特に女性の実印に人気があります。

模様の少ないものほど希少価値があり高級品となっております。

象牙

言わずと知れた最高級印材、象牙。


加工、光沢、耐久性、全てにおいて最も優れた最高の印材。朱肉とのなじみも非常によく印影が鮮明、滑らかな手触り、堅さも絶妙で繊細な彫刻にも充分耐えうるため、まさに非の打ち所がありません。実印は一生に一本、ずっと使うものです。ぜひとも最高級の印材でおつくりください。

現在は自然保護の観点から象牙は入手の難しい印材となっておりこの稀少性が高価格であることと、重要な印鑑の素材として象牙が選択される理由となっています。


印鑑のサイズ

印鑑のサイズ

男性実印は15mm以上、女性は13.5mm以上

一般的に、
女性向  実印 13.5mm、15.0mm、16.5mm
      銀行印 13.5mm、15.0mm
男性向  実印 15.0mm、16.5mm 、18.0mm
      銀行印 13.5mm、15.0mm


それぞれのサイズは個人の好みによりますが、印材と同様、印鑑がその人の判断材料にされる時もあるようですので、特に実印に関しては、より太く重々しいものが好まれています。(男性18.0mm・女性16.5mm)。
しかし、すでにお持ちの、ご自分やご伴侶の実印・銀行印の太さとも比較され、区別のしやすいサイズを選ばれることをお奨めします。